日蓮宗の開祖である日蓮聖人が遺したお言葉(御遺文)は、心豊かに生きる知恵が詰まっています。
今回ご紹介するのは、『事理供養御書』の一節です。
御遺文 原文
魚は水にすむ、水を宝とす。木は地の上に生て候、地を財とす。人は食によって生あり、食を財とす。いのちと申す物は、一切の財の中に第一の財なり。
・御遺文名『事理供養御書』
・建治2年(1276年)
・日蓮聖人 55歳
御遺文 現代語訳
水のなかで生きる魚にとって、水は宝である。大地の上で生きる木にとって、大地は財である。人間は食べ物によって命をつないでいるため、食べ物は財である。
そして、生命というものは、すべての財のなかで第一の財である。
御遺文 解説
この世に生を受けたことに感謝をするのは、大切なことです。
日蓮聖人は『事理供養御書』のなかで、生命こそすべての宝を超えた宝だということをおっしゃっています。
この世に生まれ、大きな大地の恵みによって生かされていることを改めて感じ、日々感謝の気持ちを持って過ごしたいものです。
南無妙法蓮華経