Column No.046
テレビ番組で、圓福寺のお守りである「懺悔守り」が紹介されました。
近年、少しずつですが多方面で紹介されるようになったのは、懺悔することの大切さを感じる人や、懺悔したいと思う人が多くなったからだと思います。
過去の罪が原因となり結果として現れる
テレビや雑誌を見て多くの方々がお寺にお参りになり、「懺悔守り」を奉納しお詫びをしていきます。
誰にでも、大なり小なり罪の意識があるのでしょう。
昔から懺悔滅罪(さんげめつざい)といい、無始以来(むしいらい:遠い始めの無いくらいの過去より)の自分の犯した罪、そして自分に関わる先祖の犯した罪を懺悔(お詫び)することによって罪を滅する、消す、という教えがあります。
過去に罪があれば、その罪が原因(因)となり、現在の結果(果)として出てくるのです。
仏教の因果の教えです。
私たちは悪い事が起こると、「運が悪い」と思うことがよくあります。
この「運が悪い」というのは、その悪い事が起きた原因が分からないために、運が悪かったとしか考えられないのでしょう。
仏教では偶然はなく、すべてが必然なのです。
何か必ず目に見えない過去の原因があり、そして結果が出てくるのです。
「懺悔」=過去の罪を心からお詫びする
自分は不幸だとか、他人がうらやましい、自分より能力の劣る者が自分より上の地位についたとか、そのような執着、嫉妬心が起きてくるのも、すべて過去に原因があるのです。
それを信じることができたとして、では、悪い想念を消すにはどうしたら良いか。
その答えが「懺悔」です。
遠い遠い過去世から今に至るまでの罪、自分に関わる先祖の罪を心からお詫びし、南無妙法蓮華経(お釈迦さまの最高の教え)を唱えるのです。
それによって、懺悔が三つに変化(三化)し、健康運・仕事運(金運)・良縁のそれぞれの運気が、良い方へと向かうと信じて懺悔を行うことです。
また、過去の罪があると目に見えない悪霊に頼られることもあります。
過去に罪があると、無い人に比べてどうしても欠点のある人が多いようです。欠点とか弱点、スキがあるとそういうところに悪霊は取り憑くのです。
憑かれると悪いことが起こります。
何故なら悪霊は人が困るのが大好きなのです。そしてもう一つ心がけることは、先祖の苦しんでいる霊、頼る霊などを供養することです。懺悔と供養はとても大切なことです。
平成26(2014年)年07月01日発行 第73号より