column No.011
私たちは何故生まれてくるのでしょうか。
それは意識・魂の進化のため、慈悲を学び実践していくために他なりません。
慈悲の実践
慈悲とは自分が生きていることによつて世の中が良くなり、世の中の悪い面が少しでも無くなることです。
慈悲の実践のためには、自分の中から自我・執着が無くなり、相手の痛みを自分のものとすることができなければなりません。とても難しいことです。
その難しいことを理解させようと仏さま(宇宙の意識)は、私たちに人種、職業、家庭などさまざまな立場を与えて学ばせているのです。
それに気付かず、自我・執着で人生を送ることが多いために何十回、何百回と生まれ変わるのです。
南無妙法蓮華経(お題目)に縁のできた人は、仏の境地に近い人です。お題目を唱える意味を心得て、口で唱え、意で唱え、腹で頭で唱えます。
そして常に慈悲の実践を考え、少しずつ行動に移します。それによつて魂の進化のスピードが増すでしょう。
体をゆるめて正しい考えを
また、お題目を唱える唱題行の補助手段として自分の体の力を抜き、ゆるめることを普段の生活に取り入れると良いと思います。
体と意識(心)は一体不二です。心をゆるめるより体をゆるめる方がやり易いと思います。
体をゆるめると気持ちもゆるみ、柔らかさが出て正しい考え方ができるようになります。
自分の良い面、眠っていた能力がわき出てきます。
平成も10年目、月日の経つのは早いものです。今年こそ慈悲の実践を。
平成10(1998年)年01月13日発行 第36号より