この世に生まれた目的

圓福寺だよりコラム「仏音」

column No.041

 

 

私たちがこの世に生まれてきた目的は何でしょうか。

 

何のために私たちはこの世界に生まれてきたのでしょうか。

 

古今東西、世界中の人々が考えてきたことです。

 

 

この世に生まれた目的は「仏」になるため

 

仏教では、この世に生まれた目的は「仏」になるためです。

 

仏とは、人間として執着が全くない、心がキレイで何の悩みのない最高・最良の有頂天、これ以上ないという状態です。

 

法華経の仏様は「今此三界 皆是我有 其中衆生 悉是吾子 而今此処 多諸患難 唯我一人 能為救護」と言われ、この世は全て仏の世界であり、そこに住む人は皆、我が子と同じだ。この世は色々な悩み、災難、苦しみがある。それを救えるのは、唯、私(仏) 一人であると言われています。

 

この世を娑婆世界(忍耐を必要とするところ)と言い、苦悩が付き物で苦しみの無い人はない。皆、耐え忍んで生きている。それを解決し救うことの出来るのは私(仏)だと言うのです。

 

親が我が子の幸せを願うのと同じ、仏様も私たちを仏の子供と思って、何とか全ての人を幸せにしたいと思っているのです。

 

 

法華経を信じる

 

では、具体的にどのように私たちは行いをすれば良いのか。

 

それは仏の最高・真実の教えである法華経(妙法蓮華経)を信じ、南無妙法蓮華経と唱えることです。

 

唱題行(声を出して南無妙法蓮華経と唱える)を行えば、唱えている時は既に「仏」なのです。

 

なぜなら、この妙法蓮華経の中には、仏様が何度も繰り返し修行をし、さらにこの世に生まれ、苦しい修行のすえ悟りを得て仏になった、これらの全てが妙法蓮華経の中に含まれているからです。

 

ですから、このことを信じ、南無妙法蓮華経と唱えれば自然と仏になれるのです。

 

普段の行いとしては、布施(見返りを求めないで奉仕すること)の実践です。難しいことですが少しずつ行っていけば良いでしょう。

 

前後しますが、声を出す(話す声以上の)と体のつまりを除き、気が流れるようになります。

 

気が流れると健康になり、物事の者え方も良くなり、心身ともに健全になり、布施の行いも自然に出来るようになります。

 

 

平成24(2012年)年01月01日発行 第68号より